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JSColumn 条件(三項)演算子

JavaScript

条件(三項)演算子とは

条件(三項)演算子は、JavaScriptにおいて非常に便利な演算子の一つです。これは「条件式 ? 式1 : 式2;」という形式で書かれ、条件式が真(truthy)であれば式1が評価され、偽(falsy)であれば式2が評価されるというものです。

三項演算子は「if-else」文の簡潔な代替手段としてよく使用されます。条件に応じて異なる値を変数に割り当てたり、式を返したりする場合に役立ちます。

以下に詳しい説明と例を示します。

構造

let result = condition ? expressionIfTrue : expressionIfFalse;

ここで:

  • condition は真偽値に評価される式です。
  • expressionIfTruecondition が真(true)のときに評価される式です。
  • expressionIfFalsecondition が偽(false)のときに評価される式です。

サンプルコード

let age = 19;
let canVote = age >= 18 ? 'はい' : 'いいえ';
console.log(canVote); // 出力: "はい"

この例では、age が18以上であれば canVote に「はい」を割り当て、そうでなければ「いいえ」を割り当てています。

利点

三項演算子の主な利点は、その簡潔さにあります。以下はif-else文と三項演算子の比較です。

// if-else文の場合
let canDrive;
if (age >= 16) {
  canDrive = 'はい';
} else {
  canDrive = 'いいえ';
}

// 三項演算子の場合
let canDrive = age >= 16 ? 'はい' : 'いいえ';

三項演算子を使用すると、コードの可読性が向上し、より簡潔に条件に応じた値の割り当てが可能になります。ただし、条件が複雑になる場合や、実行する式が多くなる場合は、三項演算子を使うとコードの可読性が低下する可能性があるため、適切な状況で使用することが重要です。

複雑な条件の例

let result = (a > b && c > d || e < f) ? doSomething() : doSomethingElse();

この例では、複数の比較演算子と論理演算子を使った複雑な条件があります。このような場合、コードを理解しにくくなります。if-else文を使用した方がより読みやすくなるかもしれません。

実行する式が多い例

let result = condition ? (doFirstThing(), doSecondThing(), 'Expression 1') : 'Expression 2';

この例では、条件が真のときに複数の関数を呼び出しています。これはカンマ演算子を使って複数の式を実行しており、このような場合にはif-else文を使う方がより適切です。

三項演算子のネスト

let result = condition1 ? 'Expression 1' : condition2 ? 'Expression 2' : 'Expression 3';

ここでは三項演算子をネストしています。これは読み手にとって理解しにくくなる可能性があります。より複雑な条件分岐にはif-else文やswitch文の方が適している場合が多いです。

三項演算子は非常に便利なツールですが、それを使用する場合は、コードの可読性と維持管理の容易さを損なわないように注意する必要があります。条件や式が複雑になりすぎる場合は、より明示的な制御構造(if-else文やswitch文など)を使う方が望ましい場合が多いです。